家庭教師ブログ
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2024.04.18
こんにちは。家庭教師Campの深川です。
本日は、2024年度 お茶の水女子大学附属中学校 入学検定についてご紹介していきます。
お茶の水女子大附属中(略して「お茶中」)の入学検定問題には、
「検査Ⅰ」・「検査Ⅱ」・「検査Ⅲ」の3種類があります。
検査Ⅰ:「国語」の知識・技能、情報活用能力・言語運用能力をみる検査(30分)
検査Ⅱ:「算数」の知識・技能、数理的思考力をみる検査(30分)
検査Ⅲ:「理科」「社会」の知識・技能、思考・判断・表現等の力、および教科の枠を超えた思考・判断・表現等の力をみる検査(45分)
本日は最後の「検査Ⅲ」の問題分析についてお伝えいたします。
なお前々回記事には「検査Ⅰ」についてご紹介しました。
なお前回記事には「検査Ⅱ」についてご紹介しましたので、こちらも合わせてお読みください。
早速参りましょう!
前年度同様に、整数・小数・分数の四則混合計算4題が出題されました。
難易度は前年度同様で標準的です。
いかに正確かつ速く解くかが、その後の問題にゆとりを持つためのカギとなります。
そのために日頃から結合法則や分配法則といった計算工夫を取り入れておくことが望ましいでしょう。
1/36からまでの35/36までの35個の分数からなる分数列が与えられ、その中の既約分数の個数およびそれらの既約分数の総和を求める問題でした。
分母の36が「2の倍数」であり、かつ「3の倍数」であることから、分子が「2の倍数でも3の倍数でもない数」のものを書き出して個数を数えれば良い問題でした。
それらの総和を求める際には足し算するペアをよく考えると時間短縮に繋がったでしょう。
資料および問題の但し書きから「加熱時間の目安は電子レンジの出力に判比例する」ことが読み取れます。
「500Wで4分加熱」ということから「100Wで20分加熱」そして「800Wで2分半加熱」という結論が得られます。
単位量計算の容量で「500Wで4分加熱だから、100Wならば4/5分加熱すればいい」とはしないようにしましょう。
条件に従って帯グラフを書く問題です。合計の人数が120人であり、これを100%とするのだから「人数×5/6」をしてそれぞれの項目の割合を求め帯グラフを作成すれば良いでしょう。
540㎤の水を、3つの円柱が合体した水槽に入れた時に、水の高さが底面から何㎝まで上がるのかを計算させる問題でした。
それぞれの円柱の体積は、数値条件を体積の公式に当てはめれば計算することができるので、体積の値から水の高さを逆算していきましょう。
難易度は標準的ですが「円周率を3として計算しなさい」という指示を見逃してしまうと、時間・得点ともに失ってしまいます。
問題文をよく読み「何を答えれば良いのか」をきちんと確認するようにしましょう。
「クラスの人数35人」「猫が好きな人20人」「犬が好きな人22人」「猫も犬も嫌いな人7人」
これらの情報をもとにクロス集計表を作る問題でした。
これまで出題されていない新傾向の問題ではありますが、難易度は標準的なのでしっかり得点したい問題です。
会話文で秋良さんが「猫も犬も嫌いな人が7人だってことは、猫も犬も好きな人がクラス全体の80%もいるっていうことだからすごいよね」と述べています。
これはおそらく「35人のうちの7がは猫も犬も嫌い」という情報を曲解して、「35人のうち28人は猫も犬も好き」と考えたのだろうと推察できます。
この誤解を正すための適切な説明を文章作成させる問題でした。
クロス集計表を作成すれば「猫も犬も好きな人は14人だ」と求めることができ、
そこから「猫も犬も好きな人はクラスの40%」と求めることができます。
昨今、データサイエンススキルの重要性が世界的に高まっており
「データを正しく扱える人材の需要」が高まっていますので、
その潮流に鑑みた出題であろうと推測できます。
次年度以降も同様の出題が予想されるので、きちんと対策を進めておきましょう。
「コンパスの足を開くことで作ることができる二等辺三角形」を題材とした問題です。
「周りの長さ」については「足を開けば開くほど底辺が長くなっていく」ことが分かるので、
「二等辺三角形の頂角を変えていくと、それに伴って二等辺三角形の周りの長さは変化していく」と考えられます。
与えられた図を見れば、このことは比較的容易に結論付けられるでしょう。
しかし面積については「コンパスの足を開いていくと底辺の長さはどんどん伸びる。しかし同時に高さの値もどんどん小さくなっていく」ことが図から読み取れます。
そのため、「この状況からは面積の変化については読み取れない」と結論付けてしまうかもしれません。
しかし「極端な例で考える」と、「頂角0°」「頂角180°」の時の面積は0で、
一方「頂角90°」の時の面積は0ではありません(実は頂角90°の時の二等辺三角形は面積が最大になることが知られています)。
これらの例から「コンパスの開き具合で、二等辺三角形の面積も変わっていく」ことが分かります。
「極端な例を用いて考える」とうまくいく時があるのだということを、
次年度以降の受検生はきちんと知っておきましょう。
図2と図3の二等辺三角形を見比べて、どちらの周りの長さの方が長いのかを答える問題です。
これは図を見れば、明らかに図3の方が底辺が長いです。
つまり図3の方が周りの長さの方が長いと分かりますので、確実に得点したい問題です。
図2と図3の二等辺三角形を見比べて、どちらの面積の方が大きいのかを答える問題です。
30°、45°、60°のような特別な角度が図の中に現れたら、垂線を引いて三角定規形を作りましょう。
そうすると、図2と図3どちらにおいても「30°、60°、90°の三角定規」を見出すことができ、
結論として「図2と図3はどちらも底辺の高さの値が等しいため、面積も等しくなる」と言えます。
特別な角度が与えられた際の対処方法をしっかりと見に付けて本番を迎えましょう。
検査Ⅲはここまでで終わりです。
いかがでしたでしょうか。
来年度受験の方、志望校として検討していらっしゃる方いずれもご活用いただけましたら幸いです。
最後までお読みくださいまして、ありがとうございました。
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