家庭教師ブログ

【育児・教育コラム】中学受験・親の役目② ~親が本音を話すポイント~

2023.10.31

こんにちは。家庭教師Campの深川です。

前回は「中学受験・親の役割」という内容で書きました。

【育児・教育コラム】中学受験・親の役目① ~子どもとどう向き合うか~

その中で親が本音を話すにもポイントがあると申し上げました。

本日の前半では、そのポイントについて触れていきます。
後半では、中学受験を乗り切った我が家の体験談を少しだけ書かせていただきます。

 

【育児・教育コラム】中学受験・親の役目② ~親が本音を話すポイント~ ◎親が本音を言うときの注意

まずはプラスの言葉がけから考えていきましょう。

子どもが自主的に宿題をしていたとします。皆さまならどのように褒めますか?

そもそも宿題はやって当たり前、褒めるほどのことではないという考え方もありそうですね。

 

褒めるべきか褒めないべきか

では、まず、 😀 褒めるべきか、 😕 褒めないべきか・・・。

そこから探ってみましょう。

まず、自分たちのことを見てみましょう。

私たち、大人にとっては当たり前のこと。

例えば、家事をするとか、仕事をするとか。

そんな普通のことをしていて褒められることはあまりありませんね。

しかし、もし、

🙂 「これやっておいてくれたんだ、助かったよ、ありがとう」

と一言、声をかけられたとします。悪い気はしません。

次回もやっても良いかなと思います。

反対に

🙁 「こんなことはやるのが普通でしょ」

と切って捨てられたら、モチベーションは下がると思います。

料理をするにしても気合が入らなくなります。

そう考えてみると、子どもが当たり前のことを当たり前にしていたら、大いに褒めてよいと思うのです。

そもそも当たり前のことを当たり前にできるって素晴らしい能力だと思うのです。

 

プラスの言葉をかけるときの注意点

では、褒めるという前提で、褒めるときの注意点を考えます。

🙂 「宿題を自分でやった〇〇ちゃんは偉い」と言ったとします。

これは条件付きの文章ですね。

〇〇ちゃんは宿題をやった、だから、偉い、となります。

こう分析すると、宿題をしなかったときの〇〇ちゃんは偉くなくなります。

〇〇ちゃんは、宿題をやって初めて、褒められるに値する子どもになります。

「宿題を自分でやった」という部分をいろいろな言葉で置き換えてみてください。

「洗濯物をたたんだ」、「弟の面倒をみた」、「お風呂掃除をした」などなど。

〇〇ちゃんは条件を満たしたときのみ偉い子、つまり良い子になるわけです

子どもは丸ごとの存在を親から受け入れられて初めて気持ちを安定させることができます。

ですので、条件付きの褒め方をされ続けると、自信が持てなくなったり、

気持ちが不安定になったり、さまざまな支障が出てくる可能性があります。

注意してください。

 

マイナスの言葉をかけるときの注意点

逆に、マイナスの言葉がけを考えてみます。

 😡 「〇〇ちゃんは駄目なんだから」、こう叱ったとします。

この文には、さきほどの文章と違い、条件が付いていません

つまり、〇〇ちゃんを全否定する言葉がけになってしまっているのです。

 

このセリフに条件を付けてみましょう

 

 😡 「宿題をしない〇〇ちゃんは駄目なんだから」

こうすると、宿題をしていないときだけが否定されます

 

○○ちゃんはある場面でのみ否定されるので、決して全否定にはなりません。

 

以上のように、

褒めるときには条件なしで、

叱るときには条件付きで、

これが親の本音を言うときの大切なポイントになります。

 

言葉のクセは意外と自分では気づきにくいものです。

子どもに対して無意識に言葉を発したときに、その言葉を冷静に振り返ってみると、自分のクセがつかめます。親子関係を上手に保つために、一度、言葉のクセを見つめてみるのもよいでしょうね。

 

【育児・教育コラム】中学受験・親の役目② ~親が本音を話すポイント~ ◎中学受験 ―こう乗り越えた!―

 

前回のブログで、

【育児・教育コラム】中学受験・親の役目② ~親が本音を話すポイント~

「(中学受験をするにあたり、親に)やってほしいことは2つだけ。

一つは子どもの健康管理。もう一つは子どもの気持ちが安定するように家庭の中を明るく穏やかにすること」と書きました。

実際にどのようなことをすれば良いのか

先輩として自分の体験談を書かせていただきます。

小6も夏を過ぎると日々の生活が受験色に染まってきます。

通塾する日は当然遊べませんし、ほかの日も塾の宿題やら復習やらで思い通りに遊べるわけではありません。

子どもにもストレスが溜まってきます。

私はある事件をきっかけに勉強に対しては一切口出しをしないことに決めていました。

(ある事件については、書く機会があったらご紹介いたします。)

何もかにも塾にお任せでした。

日々、子どもの顔を見ていると、今日は明るいなとか、今日はなんだか疲れているなとか、様々な表情が見て取れます。

疲れていれば休ませるだけですが、煮詰まった顔になったときが問題です。

親子でイライラしても仕方がありません。

子どもが煮詰まっているときには、勉強をいったんストップして親子で遊ぶようにしました。

一番、人気があったのが新聞紙で竹刀を作って、お互いにたたき合う遊びです。

新聞紙をくるくる丸めて、竹刀を作ります。

竹刀が折れるまでたたき合います。竹刀が先に折れた方が負けになります。

1回戦行うと汗びっしょりになります。

しかし、楽しいものですから、2回戦、3回戦と試合は続きます。

親だから手を抜くとか、わざと負けるとかは一切しませんでした。

もう、お互いに本気です。

気づいたときには、部屋中に新聞紙の切れ端が散らばっています。

そこから、もう1回別のゲームをします。

ビニール袋を用意して、新聞紙の切れ端を集めるのです。

多く集めた方が勝ちというルールです。

勝負ですから、子どもは必死になって新聞紙を拾ってくれました。

このときは、手加減して負けてあげたと思います。

こんな、たわいもないことをするだけで、子どもの気持ちがほぐれます

そこからまた、中学受験に立ち向かう気力も生まれてきます。

一手間かけて、中学受験を成功させましょう。

本日も最後までお読みくださいまして、ありがとうございました。

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【この記事を書いた人】
深川佐知子
【略歴】
指導歴30年以上のベテラン。現在はena個別の校長を務め、大学受験では早稲田大学や東京薬科大学、高校では立川・国分寺・中大附属高校などに合格者を輩出。自身の子供も中学受験を経験し駒場東邦中学に進学後、東京大学に合格した。どの学年で、どんな勉強をしたらよいのか、など、教育者と保護者の視点から情報を発信していきます。

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