家庭教師ブログ
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2024.02.08
こんにちは。家庭教師Campライターの杉浦です。
本日は中学入試から、理系の問題を紹介したいと思います。
テーマは「バーコード」です。
皆さん、このようなものを見たことはありますか?
買い物をすると、よく商品の裏側についていますね。
これはバーコードと呼ばれ、モノの売り買いや流通(モノが移動すること)に必要な情報が含まれています。白黒の棒線はただの絵柄ではなく、きちんと読み取れば意味がわかるということです。
以前とある都立中の入試で、このバーコードを用いた問題が出題されました。
暗号のようなこのバーコードは、どのような仕組みで解読できるのでしょうか?
どのように考えて問題を解き進めるのか、少し考えてみましょう。
バーコードには白い部分と黒い部分があります。ここでは白い部分=0、黒い部分=1と読み取ります。
そのため、この問題のバーコードは0010011と読み取れます。
このままだと、まだ意味がわかりませんね。
この問題には、数字とその意味の対応表がついています。
(ここでは対応表は省略します)
「0」から「9」までの数字それぞれに、対応する7ケタのバーコードが書かれています。
例えば0011001は「1」を意味します。
そこに当てはめると……これは「2」だとわかります。
大切なことは、白と黒つまり0と1で表記されていたバーコードから、
「0」から「9」の数字が表せるようになったということです。
この問題では、次に「チェックデジット」に関する問いがありました。
ここまでの解説で、白黒のバーコードが0と1の数字列に変換できることはわかりましたね。
しかし、こんな不安はありませんか?
😥 「1ケタでも読み取りを間違えたら全然違う意味になってしまう。」
これではレジで商品を読み取るときに、
バーコードが少し汚れていたり、
読み取り面が歪んでいたら、まったく違う商品の金額が表示されてしまいます。
そんな不安を解消するのが、チェックデジットです!
チェックデジットとは、
バーコードのような数字列の誤りを検知するために付けられる、
検査用の数字のことです。
例えば、商品の値段をそのままバーコードとして表します。
120円の商品であれば、「1」「2」「0」を白黒のバーコードにします。
そして各位の合計を、検査用の数字としてバーコードの右端に付け加えます。
今回は1+2+0で3が検査用の数字です。
もし間違えて110円と読み取ってしまった時も、
検査用の数字3がエラーとなり、間違えに気づくことが出来ます。
実際の問題では、より長いバーコードを解読し、
チェックデジットも更に複雑な計算手順が決められていましたが、基本的な考え方はこのようになります。
都立中の問題では、身近なテーマを扱った問題が出されます。
これまでは計算と対応表の読み取りが必要でしたが、
最後の問いでは思考力が必要な問題が出題されました。
このようなQRコードを見たことはありますか?
これは2次元コードとも呼ばれます。
先程紹介した縦線のバーコードは、黒の線で情報を記録していました。
一方、この2次元コードは、縦と横の交わる四角いマスを黒く塗ることで情報が記録されます。
つまり「面」で情報が記録されるということです。
2種類を比較すると、記録される情報量はどのようになるでしょうか?
バーコードが縦線7本とします。そのとき2次元コードでは縦に7マス、横に7マスとなります。
このとき縦と横の交わる四角いマスは、7×7=49マスです。
7個の情報しか記録できないバーコードよりも、
49個の情報が記録できる2次元バーコードの方がより多くの情報を記録できるのです!
この都立中の問題では、2次元コードの優れている点を書くことが求められました。
よって「記録部分が面となり情報を多く記録できる。」と答えればOKです。
いかがだったでしょうか。
このように、都立中入試では身近なテーマを題材にした問題が出題されます。
そこでは図表の読み取り能力、計算能力、そして思考力が試されます。
また、全国の公立中高一貫校や、私立中にもこうした思考力問題が取り上げられることも考えられますね。
近年、授業科目やテスト科目としても注目を浴びる「情報」は、
バーコードのように身近な生活に溢れる技術を学ぶ学問でもあります。
ぜひ毎日の生活の中で触れる情報技術に関心を持ち、新たな発見を見つけてみましょう!
最後までお読みくださいまして、ありがとうございました。
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