「難関私立中に合格するには」⑰東大寺学園中学校・高等学校　の紹介

こんにちは。家庭教師Campライターの深川です。今回は、中学入試、最難関私立校の東大寺学園中学校・高等学校についてご紹介いたします。さっそくまいりましょう。

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「難関私立中に合格するには」⑰東大寺学園中学校・高等学校　◎概要

東大寺学園中学校・高等学校（以下、東大寺学園）は奈良県にある中高一貫の男子校です。詳しく説明すると、中学からの内部進学の生徒と高校から入学した外部進学の生徒との間で第２学年から混合してクラスを編成する併設混合型の中高一貫校です。

―東大寺学園へのアクセス―

近鉄京都線「高の原駅」から徒歩１５分、「平城駅」から徒歩１７分、JR関西本線「平城山駅」から徒歩２５分です。そのほか、路線バスからのアクセスも便利です。

「難関私立中に合格するには」⑰東大寺学園中学校・高等学校　◎特色

―東大寺学園の特徴―

かつて学園が東大寺の境内にあったとき、ご本尊を礼拝することが習慣になっていました。現在もその習慣は受け継がれていて、生徒は登下校の際に、転心殿中央に線刻されている仏像に礼拝をしています。向かって右側の壁面には「諸行無常」、「諸法無我」、「涅槃静寂」、「是諸佛教」の文字が刻まれています。また、向かって左側の壁には「あらゆる価値観や感性は、その人の心の持ち方によって、いろいろなものに変現していくことに気づいたとき、その人は真実を見ることができる。」という旨の文字が刻まれています。朝に夕にここで頭を垂れる習慣がある生徒は自分自身を日々見つめなおしているのかもしれません。

―東大寺学園の教育理念―

東大寺学園の教育理念はシンプルに３つです。

１．基礎学力の重視

中高一貫教育を基本として、基礎学力の充実・練磨につとめ、高等教育への素地をつくる。

２．進取的気力の育成

進んで心身を練磨し、個性の伸長・自主性の確立につとめ、いかなる苦難にも屈せぬ気概を養う。

３．豊かな人間性の形成

東大寺創建の精神にかんがみ、生あるものすべての共存・相互扶助への自覚を深め、情操豊かな人間性の育成につとめる。

また、この３つに加えて「学園が目指すこと」には以下の文言も記されています。

この３つの教育目標の中には「自由」という言葉を用いていないが、個性や自主性、しなやかな感性を育む上で、「自由」という教育環境は不可欠であると考えている。したがって本学園では、不合理なもので生徒を縛りつけるようなことはない。一方的に生徒に従順さを強要することもない。生徒の「自由」を最大限尊重したいと考えている。そして、この良き伝統を、今後も大切に守っていきたいと考えている。生徒が「自由」を享受し、互いに切磋琢磨しながら自らの可能性を追求することを、切に願っている。

「難関私立中に合格するには」⑰東大寺学園中学校・高等学校　◎入試対策

―東大寺学園に合格する子どもー

東大寺学園には親後さんが通学するとわが子も通わせたいと思う、熱烈なファンもいます。そんなお子さんがどうやって東大寺学園に合格しているのでしょうか。学校行事に対してもアグレッシブで、塾の勉強も楽しむことができるようなお子さんが多いようです。これだけ聞くと「無理」と思ってしまいそうですが、何事に対しても常に前向きでいられる強い精神力を持ったお子さんが東大寺学園に合格しているようです。

―東大寺学園の入試傾向―

東大寺学園は３科型・４科型の受験がありますが、４科型の受験の方が圧倒的に有利です。理科の合格者平均点はだいだい６０点代前半であるのに対して、社会の合格者平均点は７０点大前半です。１０点も差がつきます。頑張って４科受験をした方が合格率が上がります。

算数

２０２２年度の受験から計算問題が姿を消しました。今後の成り行きが気になります。解答用紙は大問２以降で、式や考えを書かせる形式になっています。途中式で部分点がもらえるので、普段からノートにしっかりと式や図を書く練習をしておきましょう。難易度はもちろん高いのですが、決して無理難題ではありません。初見に見えても、実は、今まで身につけてきた知識でどう解くか、閃いてしまえば解ける問題が多いのです。平面図形、場合の数、立体の切断、速さ、数の性質などの分野を中心にしっかりと演習を積んでおきましょう。

国語

東大寺学園の漢字は難易度がとても高いです。前後の言葉から熟語の意味を考えて書き取りを行う必要があります。長文は論説文と物語文が１問ずつ出題されます。記号選択問題と記述問題の双方が出題され、記述は６０字から８０字くらいのやや長めのものが出されます。東大寺学園の国語を制覇するためには、豊富な語彙力と、鋭い読解力、ポイントを押さえた記述力が必要になります。

理科

物化が２題ずつ、生地が１題ずつ出題されます。小問集合は６０問弱出されます。５０分の中で６０問の小問集合を解いた上で、物化生地の問題を解くのですから、ケアレスは決して許されません。ここに東大寺学園の理科の厳しさがあります。

社会

社会は記号選択問題が非常に多く出されます。データやグラフの分析力も必要です。問題数が理科以上に多く出されることが多いので、１問にどれだけ時間を費やすことができるのか、早めに過去問に取り組んだ方が良いでしょう。

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