家庭教師ブログ
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2024.07.22
こんにちは。Campライターの瀧本です。
突然ですが、皆さんChat GPTって聞いたことありますか? ここ数か月よく耳にするなあ、と感じている人もいると思います。今回は話題のChat GPTについて解説します。
端的にいうと、文章生成AIです。ユーザーが質問したことに対し、限りなく自然な言葉で答えを返してくれる優れものです。イメージとしては、iPhoneに搭載されているSiriやその他のいわゆる「スマートスピーカー」と似たようなものだと思ってください。
しかしながら、このAI、Siriをはじめとしたこれまでの技術に比べ格段に画期的なものといえます。何が従来のものと比べて進化したかというと、様々な情報源から得た情報をもとに私たちに答えを返してくれるところです。
これだけ聞いても何のことかわからないと思うので、具体例を交えつつお伝えします。例えば、みなさんが今大河ドラマで話題の「徳川家康」についてもっと知りたいと思ったとします。何を使って調べますか?
インターネットが発達した今、たいていの人はググりますよね。Googleで検索して一番上に出てきたページを開いて読む、あるいはもう2つくらいページを読んで、徳川家康についてある程度の理解を深めて終了ですよね。これが本来の調べもののはずです。まさかとは思いますが、インターネット上にある、「徳川家康」についてのすべてのページを読んで、総合的に判断する人はいないと思います。手間と時間がかかって仕方ありません。実はSiriも私たちと同じことをしています。従来の技術は、情報源が1つしかなかったのです。
ただ、Chat GPT、その手間と時間がかかる作業を一瞬で終わらせてしまいます。そして、インターネット上の様々な媒体から得た情報をまとめて、読みやすい長さに整えて、私たちに答えを教えてくれます。つまり、私たちから「調べもの」という概念がなくなって、「Chat GPTに聞く」だけですべてわかるような時代になってしまったのです。
ちなみにこの技術を開発したのは Open AIという人工知能に関する最先端の研究を行っている団体で、アメリカのサンフランシスコに拠点があります。人工知能の研究には莫大な資金がかかりますが、かの有名なIT企業である、マイクロソフトが株の大部分を持っていたり、テスラのCEOであり、最近Twitterを買収したことで日本国内でも大きな話題を呼んだイーロン・マスク氏が巨額の出資をしたりするなど、世界的にみても大注目の企業・技術になっています。
そのChat GPTは現在、インターネット上、あるいはアプリ上で公開されており、だれでも利用可能になっています。みなさんも一度アクセスしてみると面白いかもしれません。調べものだけでなく、ちょっとした暇つぶしになります。
さて、ここまで聞くとなんだかとても便利そうなChat GPTですが、使う上で、大きなリスク、デメリットもあります。
まず1つ、これはインターネットの世界で何かをする際に当然付きまとうリスクですが、「間違っている可能性もある」ということです。優れものではあるものの全知全能の神ではないので、不正確な答えが返ってくることもあります。「本当にこの情報はあっているのか」自分で確かめながら使うようにしましょう。
また、Chat GPTは使っている情報が少し古いことも注意が必要です。直近1年ほどのことについて調べたい場合、Chat GPTを利用することは得策とは言えないので、自分の力で最新情報を調べるようにしましょう。
もう1つ、悪用し放題ということです。特に、教育現場では、Chat GPTの利用に対して、大きな危機感が広がっています。というのも、レポートや作文を書く際、Chat GPTに頼めば、正直なところある程度の出来栄えのものを書いてくれます。文字数や形式、言語を指定することも可能なので、自分の思った通りの文章をChat GPTに書かせることができます。それをコピー&ペーストして提出しても、先生から一定の評価は得られるかもしれません。
しかし、こういった行為は、剽窃(ひょうせつ)行為と呼ばれており、万が一発覚すれば、大学を退学になるなど、学問の世界で到底許されざる行為の1つです。見方によっては、「他人の書いたものを盗んで自分のものにした」と捉えられかねないからです。実際、アメリカをはじめ各国の大学では、レポートを作成する際にChat GPTを利用しないことを義務付ける動きが進んでおり、政府の教育機関が規制に乗り出している国も存在しています。
そして、この技術ばかりに頼りすぎていても、人はダメになるばかりです。答えを丸写しして、算数や数学の宿題を提出しても計算能力は上がらないのと同じで、Chat GPTに聞いたものを鵜吞みにしていては、何かを調べる能力や文章を書く能力はなにひとつ身に付きません。実際に自分で調べものをして、自分の言葉で文章を書くことでしか、本当の能力は身に付きません。
画期的で便利な技術やデバイスが登場したときにいつも言われていることかもしれませんが、「上手に付き合う、依存しない」ことが大切です。
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