家庭教師ブログ

【教育コラム】嫌いなことにどう取り組ませるか

2024.01.23

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こんにちは。家庭教師Campの深川です。

本日のテーマは、

「嫌いな物に対して、どうやったら取り組ませることができるのか」です。

事例を交えながらご紹介させて頂きます。

 

【教育コラム】嫌いなことにどう取り組ませるか ◎その子の好きに合わせる

 

先ずは、徹底して子どもの「好き」に合わせる方法があります。

「好き」に合わせることは子どもにとってだけではなく、もちろん、大人にとっても有効です。

以前、テレビで見たのですが、難しい国家試験を受けるにあたり、暗記物をすべて自分の趣味に関連付けて覚えたという人がいました。

さて、ここからが事例になります。

私がいる教室には「enaブー」というキャラクターがいます。

「enaブー」が生まれたのには1つの物語があります。

中学受検を決めた生徒さんがいました。ところが、なかなか勉強がはかどりません。

授業に集中できないで、お絵かきをしていました。絵はとても上手なのです。

お父様との面談で、キーポイントはお絵かきしかないと伺いました。

そこで、報告ノートにちょこっとイラストをかくことにしました。イラストがかけない私にとってはなかなかの苦行でした。

簡単にかけるイラストは何かと考え、思いついたのが豚でした。

その生徒さんの報告ノートに「enaブー」と称して豚の絵をかくようになったのです。

効果は思った以上でした。例えば、「enaブー」を鉛筆で書いておいて、

「真面目に勉強しなかったら消しちゃうよ」と言ってみたり、

「宿題をやってこなかったら、enaブーが鼻から火を吹くよ」と言ってみたり、

そのたびにキャーピー言いながら、それでもその生徒さんは一生懸命勉強してくれました。

好きな事って、すごい力なんだなと実感した例でした。

 

【教育コラム】嫌いなことにどう取り組ませるか ◎とにかくやらせる

 

「国語力を上げよう」の回で、

【教育コラム】「国語力」を上げよう

私は日本語の美しさについて書きました。

読書量がたいへん多かったのは事実です。

では、なぜ本を読むようになったのかというと、そこに母子の壮絶なる戦いがあったのです。

もうすぐ小学校に上がるという頃、母が私に本を買ってきました。

「若草物語」でした。

母から読め読めと言われるものの、本を読んでいるくらいならば弟と一緒に遊びたい年頃です。

なんとかかんとか言っては、買ってきてもらった本を読まずに過ごしていました。

しかし、母はそれを許してくれるようなタイプの親ではありませんでした。

万が一、読んでいないといけないからという理由で、母の前で「若草物語」を音読させられることになったのです。

遊びたかった私にとって、それはとても辛いことでした。

しかし、私の前に立ちはだかる母は強く、泣いてもわめいても、悪態をついても、母は決して許してくれませんでした。

そうこうしているうちに「若草物語」の音読が終わりました。

と同時に、読書ってなんて面白いんだろうと私は思うようになっていたのです。

母の作戦勝ちでした。

それ以来、すっかり本の虫になってしまい、

お小遣いをはたいて本を買う、何かにつけては親に本をせがむ、友達から本を借りる、学校の図書室の本を読み漁る、などなど、莫大なエネルギーを読書に注ぐようになりました。

高校生になってからは、同じように本が好きな友達と毎週のように御茶ノ水にでかけ、当時あった三省堂書店や古本街をほっつき歩くようになりました。

今でもときどき思い出しますが、自分の足で歩いて、面白そうな本を探すという体験はたいへん貴重なものでした。

この私自身の体験のように、無理やりやらせることがいつも成功するというわけではありません

私の体験は稀な例かもしれません。しかし、何かヒントになれば幸いです。

 

 

【教育コラム】嫌いなことにどう取り組ませるか ◎ポイントをつける

 

今度は私自身が子育てをいていた中での工夫を書いてみたいと思います。

うちの子どもはとても不器用だったので、なかなか家事を手伝ってくれませんでした。

時間がかかるのがとても面倒だったようです。

そして、いったん「やらない」と言ったら、てこでも動かいタイプ。

しかし、私と主人は、子どもにも何らかの役割を与えたいと思っていました。

家族の一員として仕事を持つ、そういう責任感を持ってもらいたかったのです。

考えた挙句にポイントを付けるという制度を採り入れました。

リビングのキャビネットの扉に紙を貼っておいて、お手伝いをしてくれたらシールを貼るというものです。

いろいろなご家庭があり、いろいろな考え方があると思いますが、我が家ではポイントをお金に換算することはしませんでした。

お手伝いをしたら〇円あげるというのでは、初めから報酬目当てのお手伝いになりそうな気がしたからです。

報酬がなくてもお手伝いは家族の一員としてやるものだと自然に思ってもらいたかったのです。

シールがたくさん溜まったから何かご褒美をやるということもしませんでした。

ただただ、紙にシールが増えていくのを、子どもと一緒にキャーキャー言いながら楽しんだのです。

1週間でこんなにお手伝いしたんだね、とか、1か月で何十回もお手伝いしたんだねとか、とにかく褒めました

 

これも全員の方に通用するやり方ではないかも知れませんが、参考になったら有難いです。

余談ですが、社会人になった我が子ですが、今でも手伝いはきちんとしています。

 

本日、書いたことが子育て真っ最中の皆様にとって、何らかのお役に立てれば大先輩の親としてとても幸いでございます。

最後までお読みくださいまして、ありがとうございました。


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【この記事を書いた人】
深川佐知子
【略歴】
指導歴30年以上のベテラン。現在はena個別の校長を務め、大学受験では早稲田大学や東京薬科大学、高校では立川・国分寺・中大附属高校などに合格者を輩出。自身の子供も中学受験を経験し駒場東邦中学に進学後、東京大学に合格した。どの学年で、どんな勉強をしたらよいのか、など、教育者と保護者の視点から情報を発信していきます。

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