家庭教師ブログ
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2023.12.14
こんにちは。家庭教師Campの深川です。
前回、英語の勉強方法について書かせていただきました。
本日は「国語」について書きたいと思います。
国語嫌いのお子さんに少しだけでもお役に立てると嬉しいです。
私自身のことを言うと、国語が好きというより、「日本語」が大好きです。美しい言語だと思います。
たくさんの小説を読んできましたが、美しい言葉を使う小説家に出会うと、本当に幸せを感じます。
例えば、岡本綺堂の「子猫の毛を散らしたような小雨」。
ゲリラ豪雨が中心お馴染みとなってしまった現在では、こんな雨が降ることは滅多にないのかも知れませんが、霧雨と小雨との間の雨の様子が伝わってきます。
また、泉鏡花の「歌行燈」のクライマックスでは、能を舞っていた女性がぐらつく場面があります。
美しい襖絵の前で、着物の裾がさばける、同時に元結がほどけて黒髪がバッと広がる、私の表現力が無くて申し訳無いのですが、それはそれは美しい場面です。
安部公房は奇抜な小説を書くことで有名ですが、やはり、美しい言葉を使う作家だと思います。
夜中に自転車を漕ぐ女性の膝の裏を、二枚貝が光るように描写したシーンは、情景がそのまま目前に浮かぶようでした。
言葉が好きという意味では詩も好きです。
大御所の中原中也も良いですが、那珂太郎の徹底した言葉遊び、吉岡実の圧倒的なエネルギーに満ちた詩、どれも魅力満載です。
そういった言葉に出会う度に「日本人に生まれて良かった」とつくづく思います。
実は、もう一つ日本人に生まれて良かったと思う事があります。そ
れは、しっかり出汁をとった料理をいただくときですが、そのことについては、また機会があれば書かせていただきます。
私にとってはいつまでも掌の中で転がしていたい宝石のような日本語ですが、日本語が「国語」という科目になると美しいだけでは済まなくなります。
小学生の男の子に国語嫌いが多いように思われます。
以前、とある進学塾の先生から、
国語の授業になると男の子はお腹が痛くなりトイレにこもる、算数の授業になると女の子は頭が痛くなり受付にたむろす、というお話を伺ったことがあります。
今、このブログを読んでくださっている方々でもうんうんと頷いている方かいらっしゃるのではないでしょうか。
国語嫌いあるいは、国語が苦手な子どもと話していると、だいたい共通することがあります。
それは自分の意見をはっきり持っているということです。
一つの例ですが、筆者が「夕日は悲しい」と述べていいたとします。
それを素直に受け入れられないのです。
😐 「夕日なんて太陽が沈むだけじゃん」
とか
🙁 「夕日が沈むと楽しいテレビが始まるじゃん」
とか、なんとかかんとか理屈をつけてしまうのです。
これでは国語で点数を取ることはできません。
そこで訓練していただきたいのが、「自分の考えを捨てる」ことです。
素直に「夕日は悲しい」と思うのです。「夕日が悲しい」その理由は本文のどこかに書いてあるはずですから、それを見つければ良いのです。
ですので、ある意味、発想力は不要です。
これも以前、同業の先生から伺った話ですが、こんなことがあったそうです。
「小学6年生になった主人公は、何年かぶりでいとこの女の子と再会します。
幼稚だったいとこがすっかり少女になっていました。そのとき、主人公の男の心の中で赤い実がはじけました」
という内容の物語だったそうです。
そして、設問は「赤い実がはじけたとはどういうことですか」というものだったそうで、
ある生徒の答えは「鼻血が出た」だったそうです。
物語文の前後には、主人公がいとこに惹かれていく内容があったにも関わらず、
「赤い実がはじけた」というところだけ拾い読みをしてしまうと上記のような珍解答が生まれてしまいます。
その珍解答は自分の考えに他なりません。勝手な発想力の賜物です。
先ほども書きましたが、読解問題を解くにあたって、自分の考えを入れる必要は微塵もありません。
自分の頭の中であれこれ批判するのは勝手ですが、そこでとどめていただきたいのです。
口が立つ高校生に現代文を教える際には「現代文は自分を無にする修行です」と私は伝えています。
いかに自我を捨てられるかで解ける、解けない、が決まってくるんだよとも伝えます。
たいての子どもの反応は芳しくありませんが、それでも問題に向きあっているうちに納得してくれます。
もちろん、問題を解き終わったあとには、文句をたらたら言うことがほとんどですが。
それからもう一つ、とても大切なことがあります。それは語彙力を鍛えておくことです。
😥 問題が解けないと言われたときに、私が必ずしているのは、
知らない言葉があるかないかの確認です。
知らない、あるいはニュアンスしか分からない言葉があると問題が解きづらいのです。
今はカタカナ語があふれていますので、カタカナ語の意味もしっかり掴ませておく必要があります。
その昔、都立国立高校の生徒の現代文を担当したことがあります。
その子はカタカナ語の語彙力が弱く、例えば、キャラクターという言葉に「特徴」という意味があることを知りませんでした。
約2、3か月、徹底して語彙の解説をし続けた結果、模試がFからAに上がりました。
「○○才までに覚えたい言葉」と言うような物が本屋さんで売られています。そういった物の活用もおすすめです。
本日も最後までお読みくださいまして、ありがとうございました。
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