家庭教師ブログ
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2023.11.18
こんにちは。家庭教師Campの深川です。
国際化にとって本当に必要なものは何かについて本日は書かせて頂きます。本当の国際とは何かが紐解けると、小学校受験や中学校受験において、大切にされている一部分が見えてくると思います。
国際化が進むと、海外とのコミュニケーションも必要となります。そのための手段として英語は身に着けておいた方が良いでしょう。
そんなことからでしょうか、小学校での英語が必須化され、小さいころから英語を習う子どもも増えています。英会話スクールも賑わっているようです。
良いことだと思います。
では、英語を何のために使うのでしょうか。外国に行ったときに、相手の言っていることが分かるように?自分のしたいことを相手に伝えられるように?
素直な子どもならば、日本にいる外国人を助けるために必要と言うかもしれません。
海外に行って、日本人だということが分かると、日本についていろいろなことが聞かれます。
「江戸川乱歩」を知っているかと聞かれた体験が私にはあります。
日本の推理小説が大好きで、かなり読み込んでいる方でした。
また、相撲を見ていて、幕下以下の行司が素足なのはなぜかと聞かれたこともあります。
日本古来の伝統文化について深く聞かれるかどうかは別として、日本ってどういう国なのかを説明できないとしたならば、これは相当まずいのではないでしょうか。
あなたの国の主食は何ですか、あなたの国の民族衣装は何ですか、あなたの国に国技はありますか・・・。
これを全て知りませんでは、あなたは本当に日本人ですか?ということになってしまいます。
英語が必要なのは、もちろん、外国の人とコミュニケーションをとるためでもありますが、それ以上に大切なのは、日本を伝えるためのツールとしての重要性なのです。
着物を着ていたら、ある子どもから「それは夏に若い女の子が着るものだろう」と言われて驚きました。
その子の頭にあったのは花火大会を見に行くときに若い子が来ている浴衣だったのです。
浴衣と着物は違うことを説明し、ついでに着物は日本の民族衣装であることも説明しました。
私は少し寂しい気がしたものです。
日本人として生まれ、日本に住んでいるのに、日本という国を理解しないままに大人になっていく子どももいるわけです。
それのどこがいけないの?と言われても答えはありません。
しかし、自国を知らないままに国際化と言われても、そもそもの自分を知らないでいて、その自分を変えろと言われているのも同じです。
小学受験や中学受験では、古い日本の伝統を知識として知っているかどうかが試されることがあります。
きちんと躾がされているのか、日本人としての常識がある家庭なのかが試されているのではないでしょうか。
余談ですが、その昔「無国籍文化」というものが流行りました。意味合いとしては、どんなカラーにも染まっていない、灰汁がない、ということでしょう。
これも逆を考えてみれば、「日本的」なことが分かっているからこその発想と言えるでしょう。
ところで「日本的」とはどういうことでしょうか。
一言で答えられるものではありません。
受験絡みでまず頭に浮かぶのは、日本の行事です。
正月にはじまり、桃の節句があり、端午の節句があり、立春や立冬があり、お彼岸があり・・・そういった節目ふしめをきちんと知っているかどうかが第一歩でしょう。
その次に大切なのは、伝統文化を知っているかどうかです。
ある小学校受験で、お花見のお弁当の絵を描かせるものがあったそうです。
大切なのは絵の良し悪しではなく、お弁当の中身に何が描かれているかです。
おにぎりや、卵焼き、煮物などがあれば評価が高く、ハンバーグやスパゲティなどでは評価が低いそうです。
つまり、きちんとした日本の食事、つまり「和食」をふだんから食べているかどうかが試されたわけです。
「和食」以外のことに目を向けてみますと、「アニメ」も立派な日本文化です。
「三島由紀夫」や「川端康成」も日本文化です。
もちろん、京都や奈良、富士山も海外の人から見たら日本の象徴でしょう。
また、さきほど書きましたように「おもてなし」や「もったいない」など、精神面での文化もあります。
こういった様々なことを知らずに国外へ行き、英語を流暢に操れたとしても、日本を全く語れないのでは、日本人としての価値とは?ということになってしまいます。
国際化、国際化と言われ、子どもたちが一生懸命英語を勉強しているのは、非常に良いことです。しかし、英語力が身に付いたからといって、それで国際化が完成したわけでは無いと思うのです。英語は自分を伝えるための1つのツールに他なりません。伝えるべきものをしっかり身に着けることが国際化の基本だと私は思っています。
「もったいない」について、私には思い出があります。
父方の祖母が遊びにきたときのことでした。
祖母は夕飯に食べたお茶漬けを残してしまいました。
お冷ご飯をお茶漬けにして食べるのですから、お茶漬けが残ったらそれは捨てるものと私は思っていました。
ところが、祖母はそのお茶漬けをよく水切りして、俵おにぎりにして翌日のために残していたのです。
おばあちゃんはすごいな~と子ども心に思ったことをよく覚えています。
日常に「日本」のお手本があった時代の話です。
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