家庭教師ブログ

【育児・教育コラム】中学受験・親の役目③ ~苦手な国語をどうするか~

2023.11.07

こんにちは。家庭教師Campの深川です。

 

中学受験親の役目パート3です。

今回は中学受験で「苦手な国語」をどうするか?

こういった内容を書かせていただきます。

自分の子どもが国語嫌いだったため、少し工夫をしたことがあります。

その中で役に立ったと思われることを挙げさせていただきます。

日本語でも大切な「主語」と「述語」

まずは、受験云々よりも普通に文章が読める、あるいは、書けるようになるためには、文章構造が分かっていないとまずいと思います。文章の中心は「主語」「述語」です。日本語はとかく主語が曖昧になりがちですが、現代詩でもない限り、主語を省きすぎると意味が分からなくなります。ですから、主語が何であるかをとらえることは大切です。主語が決まったら、次に大切なのは、やはり述語でしょう。主語と述語はバランスが取れている必要があります。主語を省くのが好きな日本語ですが、それでいて敬語などという厄介なものもあります。主語に対して述語がきれいに対応してこそ、正確な文章が出来上がります。その上で、様々な修飾語が付くことによって、文章はその役割をきちんと果たしていきます。

カード遊び

文章の構造をつかませるためにやったのが、「カード遊び」です。まずは「主語」のカードをたくさん作りました。自分や家族も含め、学校の友達、テレビのアニメキャラクターなど、知っている限りの名前を書きました。次に「述語」のカードを作りました。これも思いつく限りのものです。述語とは「〇〇が~~する」の「~~」の部分だとざっくりとした説明しかしませんでした。正確に言うと範囲が狭すぎるのですが、感覚として掴ませるためにはそれくらいが良いだろうと考えたのです。主語と述語が揃ったところで、「どこで」「何を」「どのように」というカードも作っていきました。カードはそれぞれに「だれがカード」とか、「どうしたカード」とか、「どこでカード」などど呼んでいました。それぞれのカードの中からランダムで1枚カードを抜き出して、文章にします。そうするととんでもない文章が出来上がります。そのとんでも無さが面白くて、子どもはいくつも文章を作って遊びました。ここでミソだったのは、決して勉強とは言わなかったことです。あくまでもカード遊びです。楽しいことですから、制限時間も設けました。そうでないと、いつまでも子どもはやりたがります。こちらも忙しい中の時間を使っているのですから、どこかで切り上げる必要があります。

読解に必要なのは語彙力

文構造と同じくらいに重要なのが語彙力だと思います。小学生・中学生・高校生問わずに国語(現代国語)につまずく子どもは語彙が少ない気がします。文章としては分かっていても、言葉がわからないために意味が読み取れない、内容が十分に把握できないといった現象が起きるのです。文字が好きであれば辞書でも読んでおけと言っておけば良いのですが、嫌いなのですからそうもいきません。

しりとりの活用

そこで、小さいころに徹底してやったのがしりとりでした。読み書きは嫌いでも、話すことは大好きだったので、車に乗っている暇な時間などをしりとりに費やしました。しりとりも決して譲歩はしません。最初のうちは、こてんぱんにしていました。しかし、敵もさるもの。柔らかい頭と記憶力を持って立ち向かってきます。こちらが言った言葉もどんどん覚えていきます。同音異義の言葉も覚えていきました。勉強とは全く違うところで、頭を使ってもらったのです。

手間かかけた期間はほんの少し

「カード遊び」や「しりとり」などをやっていた期間はほんの少しです。よく周りの方から、教育ママなんでしょうねなどということを言われますが、私はまったく教育ママではありません。どちらかというとお遊びママです。なにもかにもまぜこぜにして、楽しんでしまえば、それは遊びです。文章を組み立てるのだって、言葉を覚えるのだって、子どもにとっては遊びにしか過ぎませんでした。楽しいこと、面白いことしかやらないという自分の子どもの特性を考えたときに、強制されてやるものが出てきたら、きっと好きにはならないだろうなと感じていたのです。ですから、私の手の届く範囲のことは、すべて遊びとして子どもにインプットしていきました。遊びとしてインプットできなかったのは、図工とか家庭科とか・・・不器用はどうにもなりませんでした。結果として、うちの子どもは勉強とは何かとか、遊びとは何かとか、そんな仕分けが身につかないままに、小学校に上がり、塾に行き、中学受験をしました。そうなるために手をかけた期間はほんの少し。半年にも満たなかった気がします。受験をするにあたり、親子で楽だったのは、勉強しなさい、と言う必要が無かったことでしょう。たまに難しい問題にぶちあたり、苦労していたこともありましたが、それもそれで、問題をコピーして、「むずかし鬼からの挑戦状」という名前で再出題しました。「今日はむずかし鬼から挑戦状が来てるよ」というと、必死になって挑戦状に向かっていました。まったく、物は言いようですね。

限られた時間を楽しんで

家族が関われる期間は非常に限られていると思います。その間に無理なくできるだけのことをしておく。それも我が子の個性を踏まえてです。これが中学受験を成功させる秘訣の1つになるのでしょうね。本当にあっという間の時間です。親御さんには、楽しんで関わって頂きたいと思います。

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【この記事を書いた人】
深川佐知子
【略歴】
指導歴30年以上のベテラン。現在はena個別の校長を務め、大学受験では早稲田大学や東京薬科大学、高校では立川・国分寺・中大附属高校などに合格者を輩出。自身の子供も中学受験を経験し駒場東邦中学に進学後、東京大学に合格しました。どの学年で、どんな勉強をしたらよいのか、など、教育者と保護者の視点から情報を発信していきます。

 

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