家庭教師ブログ
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2023.10.23
こんにちは。家庭教師Campライターの杉浦です。
道端の草花や、そこに集まる昆虫など、身近な生き物のほとんどには名前がついています。
しかし、中にはまだ名前がついていない生き物もおり、発見や研究が進むと「新種」として登録されます。
実は最近も、日本国内で新種の生き物が発見されました。
本日は、日本で発見された新種の生き物をいくつか紹介します。生き物や自然の不思議について考えてみましょう。
先月の8日、福井市自然史博物館は、足羽山の坑道内で新しい甲殻類の種「メクラヨコエビ」を発見し、それが新種であると発表しました。
この新種は「アスワメクラヨコエビ」と名付けられ、体長は4~8.9ミリで、半透明の白い体色を持ち、洞窟に生息する生物に特有の特徴を持っています。
この発見は、福井市内の採石場跡で2017年に見つかり、福井市自然史博物館が坑道内の生物を調査していた結果確認されました。
足羽山の坑道内は、これまでに昆虫、クモ、ヤスデなどの新種が見つかった場所で、
アクセスが良く、調査しやすい環境であるため、新種の発見が可能となっているそうです。
地下水に生息するメクラヨコエビの仲間の中は、これまでに日本を含めて41種が発見されており、この新種は世界で42番目となります。
博物館の学芸員さんによると、今後も洞窟性の生物についての生態や環境に関する研究を進め、足羽山の周辺環境に関心を持ってもらいたいとのことです。
同じく今年の9月、いのちのたび博物館と京都大学の共同研究により、「ゴトウタゴガエル」という新種のカエルが発表されました。
通常の「タゴガエル」とは異なり、ゴトウタゴガエルは長崎県の五島列島の一部にのみ生息し、足が長く、足の水かきが発達しています。
また、その鳴き声も一般的なタゴガエルとは異なり、虫のような鳴き声を特徴としています。
実は五島列島とその周辺では、ゴトウタゴガエル、タゴガエル、およびどちらも確認されていない島が点在しています。これは九州と五島列島が氷河期に陸続きになり、
その後、海面が上昇して分断されたことにより、カエルが独自の進化を遂げた可能性があることを示唆しているそうです。
この発見のように、生物の進化や地理の歴史はとても関係が深いとのことです。
1970年に創刊された『学研の図鑑シリーズ』は有名ですが、
その図鑑制作の過程で、カワゲラの中から2個体の新種が見つかり、これまで文献や図鑑には記載されていないことが判明しました。
この新種は「ガッケンホソカワゲラ」と名付けられ、本州の川辺に生息し、成虫は春に地上に現れ、寿命は数日から一週間程度と考えられています。
発見者である中峰さんは、この新種を京都市の鞍馬川で発見し、新種として論文にまとめ、学研の図鑑に掲載されました。
新種の命名は、学研の図鑑に関連する同世代の研究者に敬意を表して行われ、
ガッケンとカワゲラの語感が合ったことから、ガッケンホソカワゲラという名前が選ばれました。
2022年の夏、愛知教育大学と京都大学の研究チームが、関東地方や東北地方の太平洋側に生息するツチガエルが新種であることを発表しました。
この新種は「ムカシツチガエル」と名付けられ、日本と朝鮮半島に分布しています。
研究チームは、ツチガエルの姿形やDNAを詳細に分析し、新種の特徴を発見しました。
外見的には従来のツチガエルとほとんど変わりませんが、オタマジャクシの段階で腹面に見られる「腹面腺」の特徴が異なるそうです。
これらの研究結果は国際的な専門誌に掲載されました。国内のカエル類の進化の理解に貢献する重要な成果であるとのことです。
いかがだったでしょうか。
日本は島が多いこともあり、それぞれの環境で生き物が独特な進化を遂げています。
もしかしたらこのブログの読者のなかにも、将来新種の生き物を発見する人が現れるかもしれません。
新種の生き物を発見する人々に共通するところは、疑問をとことん追求する姿勢であると感じます。
普段の勉強から、わからない問題は放置せず、徹底的に理解することを心がけましょう!
最後までブログをお読みくださいまして、ありがとうございました。
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