家庭教師ブログ
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2024.02.28
こんにちは、家庭教師Camp事務局です。
もうすぐ3月になります。
中学・高校受験は一段落し、大学受験も結果が出そろってきて、進学先を決めるころあいでしょうか。
2月が終われば受験も終わりです。そして、次の受験生たちが誕生します。
私は日ごろから受験生には古文を好きになってほしいなと思っています。
なぜなら、古文を好きになることが古文上達への道だと思っているからです。
品詞分解して…、助詞を調べて…というのもとても大切なことです。
しかし、大変だなと思いながら古文を解いてもどんどん古文を嫌いになってしまい、
😥 古文なんて見たくもない、
👿 いらない!となってしまいます。
古文を受験で使うのは主に文系で受験をする皆さんですが、
古文ができないからと受験校の選択肢の幅を狭めてほしくないのです。
そこで今回はおすすめの古文の物語をご紹介していきます。
🙂 「古文もなかなか面白そうだな。ちょっと読んでみるか。」
……と思っていただけると嬉しいです。
言わずと知れた古文の代表格です。
現在は某大河ドラマがその原作者をモデルにしていますね。
恐らく高校の授業でそのほんの一部の内容を扱うのではないでしょうか。
源氏物語とは紫式部が書いたと言われている長編物語です。
中学では竹取物語、高校では源氏物語を扱うというのがメジャーです。
源氏物語というと字面が厳ついので何だか難し気な内容なのかなと思ってしまいがちです。
ものすごく簡単に言うと、主人公の光源氏がいろいろな女性と恋愛をするという内容です。
政治的な内容も含まれますが、大筋は恋愛小説です。
恋愛小説だと思って読めばそこまで難しいと感じず、古文のハードルも下がるのではないでしょうか。
また、源氏物語は大変長い作品ですが、54巻に分かれており、
内容も区切れることが多いので好きなエピソードだけ読むということができます。
教科書で扱うのは「若紫」や「桐壺」が多いと思うので、
ここでは源氏物語の中では異色なストーリーをご紹介します。
「末摘花」(すえつむはな)という巻をご存じでしょうか。
源氏物語が好きな先生だと授業中に話題に挙げる方もいます。
私はこの話が好きです。少しかわいそうな話なのですが、
登場人物の人間味が感じられ、「平安時代の人も同じ人間なのだな。」と思えるからです。
簡単に内容をご説明します。
主人公の光源氏は美しい姫がいるといううわさを聞くと求愛しがちです。
「末摘花」の巻でも後ろだてがなくなった皇族の姫がいるといううわさを聞き、友人と競いながらなんとかその姫との逢瀬を果たします。
初めて姫の顔を見た光源氏は姫の容姿が醜く、驚きます。
特に鼻が垂れて先が赤くなっているところがひどいと感じます。
しかし、姫は素直な人柄だったため、源氏は見捨てられず、援助をすることに決めます。
その後、自分の屋敷に帰ると、鼻の赤い女の絵を描き、加えて自分の鼻にも赤い絵の具を塗って若紫と遊びました。
簡単ですが、このような内容です。
古文というと堅苦しい話が多いですが、「末摘花」では源氏の人間らしさがかんじられます。
ひどいことを考えているな、ひどいことをして姫がかわいそうとも思います。
しかし、醜いと感じているところ、見捨てられないところ、
末摘花の絵をかいて遊ぶところなど、源氏物語を読んでいて特に光源氏もただの人間なのだなと感じました。
この話のように読むと意外と面白い!という話がいろいろあるので、
気になる名前の巻を読んでみるなどしてはいかがでしょうか。
続いてこちらの物語を紹介します。
本屋で落窪物語が売られているところを何度か見たことがありますが、
大抵『平安時代のシンデレラ』などのように、シンデレラと本の帯に書かれています。
内容も実際にその通りで、シンデレラに似た内容です。
継母や義姉妹にいじめられている落窪という美しく高貴な姫が、
仲の良い女房の助けにより貴公子と結ばれるというお話です。
話の大筋はかなり単純かと思います。
しかし、いじめの内容や姫が貴公子と結ばれた後の貴公子・右近の少将による復讐がなかなか過激で、読んでいて飽きの来ないお話です。
継母からのいじめの内容を書くとこのようなかんじです。
・床が落ちくぼんだ汚い部屋を与える(名前の落窪もここから)。
・自分や娘の針仕事をさせる。
・落窪の着物を勝手に実子に与え、落窪には粗末なものしか与えない。
・食事を与えない。
・物置のような汚い部屋にとじこめ、老人と結婚させようとする。
普通に虐待ですよね。
なかよしの女房の阿漕がいろいろと助けてくれるのですが、
阿漕ひとりではどうにもならず、落窪はいつもこのようないじめを継母から受けています。かわいそうですね。
その後、落窪は阿漕やその夫の帯刀の助けにより、
右近の少将と結ばれ継母のもとから逃げられました。
今度は落窪をいじめていた継母に対し、右近の少将が復讐を始めます。
右近の少将が継母に行った復讐はこんなかんじです。
・継母の娘を変な男と結婚させる。
・牛車を壊させる。
・旅行先の部屋を横取りする。
確かにひどいことをしていますが、落窪のほうがかなりひどいことをされている気がします。
このようなお話なので、古文版シンデレラだと思って気軽に読んでもいいかと思います。
今回は源氏物語と落窪物語を紹介しました。
また機会があれば物語、日記、軍記物なども紹介したいと思っています。
中学、高校で勉強をして分からない!いらない!と思うのではなく、
もっと古文好きが増えてくれると嬉しいです。
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