一般入試について

入試の流れ

滋賀県公立高校入試のうち、おもに後期選抜（一般入試）についてですが、基本的に調査書点と学力検査を実施します。学校によっては面接なども実施することがあります。調査書の評定の合計値は5段階評価×9教科×3年間で最高135点満点です。学力検査の得点は各100点×国数英理社の5教科で500点満点です。学校によっては傾斜配分を実施 している場合があるので、必ず志望校の配点について確認しておきましょう。
ここでは主に、一般入試の対策について述べていきます。

教科別対策

国語の傾向と対策

大問3題構成です。大問１と2は資料を含む論説文の読解問題、大問３は漢字の読み書きや文法事項を含む問題が出題されました。全体を通して正確な読解を前提にした記述問題が出題されており、難易度はやや高くなっていました。大問1、2の読解は前述の通り、正確な読解をしたうえでないと正答できない記述問題や、資料を比較することを必要とする読解問題や条件作文の出題があり、高い思考力が求められています。総合的な国語力が問われているので、過去問演習などでの演習が効果的です。

数学の傾向と対策

大問4題構成です。大問1は小問集合、大問2は平面図形と空間図形に関する小問集合、大問3は関数に関わる問題、大問4は平面図形の問題が出題されています。分量と難易度はここ数年変化していません。大問1の小問集合は基礎的な内容であるため、素早く正確に得点することが大切です。基礎的な問題だけでなく応用力が求められる問題もあるため、過去問演習を繰り返すことで出題のクセをつかみ、対策を行うことが大切です。

英語の傾向と対策

大問4題構成です。例年通り、大問1はリスニング、大問2は資料や対話文を含む長文読解、大問3は長文読解、大問4は英作文が出題されます。また長文問題の中に英作文問題が出題されています。語彙や文法の内容は教科書の内容を把握していれば十分対応することが可能です。長文読解では複数の資料が含まれており、その資料の読解をする必要がありました。そのため、資料付きの問題を解くことが対策になります。また、英作文は様々な形式で出題されているので、何が聞かれているかを理解することが大切です。

理科の傾向と対策

大問4題構成です。例年通り、化学、物理、地学、生物の各分野から1題ずつの出題があります。実験や観察を中心に出題されていますが、問題文中に話し合いの資料が使われていたこともあるため、注意が必要です。実験や観察を主とした設問が多くあるため、教科書の知識を見直しておくことが大切です。設問の過半数が記述式で回答するものであるため、実験や観察の目的や結果、またその結果になる理由を理解することが記述問題の対策になります。

社会の傾向と対策

大問3題構成です。ここ数年は歴史、地理、公民の3分野からの出題がありました。設問数が26題程度とほかの都道府県よりも少なくなっているため、１問１問を大切にしてミスを減らすことが高得点につながります。ほとんど全ての問題が地図や図表、絵、グラフなどの資料と結び付けられており、基本知識の習得が必要です。また、記述問題も出題されているため、資料を含めた読解力と記述力を鍛える必要があり、過去問などで問題演習を行うことが大切となっています。

上位校について

内申点対策

9教科を5点満点で評価し、3学年のそれぞれの内申点を加算して最高135点満点での勝負となります。もちろん点数が高いに越したことはありませんが、上位校への合格を考えるとおおよそ120後半～130以上の点数があることが望ましいです。その他にも「総合的な学習の時間の記録」や特別活動なども記入され、選抜の資料となります。

この点についてはお通いの公立中学校などでもお話があるかと思います。現在は絶対評価となっておりますので、定期テストの点数や提出物をまずはしっかり頑張りましょう。現在受験学年ではない中学1年生・中学2年生の内申点も評価対象であるため、定期テストの勉強は手を抜かず頑張りましょう。

一般入試対策

一般入試（学力検査）の対策については、実際の内申点（調査書点）との兼ね合いもありますが、上位校を目指すのであれば各教科平均して70～80点以上の得点は目指したいところです。もちろん5教科の合計点数で考えることになるので、400点以上を目指すということになります。400点～450点近く取れれば、内申点（調査書点）が問題なければ合格圏といえます。

選抜方法

入試日程

滋賀県の公立高校入試は、「推薦選抜」と「特色選抜」と「一般選抜」なっています。滋賀県の全ての高校は「推薦選抜」、「特色選抜」のいずれかを実施します。例年では、両者共に入試日は２月上旬で実施され、また、一般選抜の入試日は3月上旬に行われ、合格発表は3月中旬に行われます。
基本的には他の都道府県に近い日程となっています。海外からの帰国やお引越しなどの関係で滋賀県の公立高校に他県から受験するような場合は、よく日程を把握しておきましょう。

入試内容

「推薦選抜」は学力検査のない入試形式で、選考は推薦書、内申書と、面接、作文または実技検査（各高校が2つ以内を実施）の結果を資料として行います。「特色選抜」も同様に学力検査のない入試形式で、選考は、口頭試問、小論文、総合問題、実技検査の中から各高校・学科が定める2つ以上の検査を行います。推薦、特色選抜は決して必ず合格できるといえるようなものではありませんので、あくまで後期選抜のことも考えて受験勉強をするようにしましょう。また、内申点が重要という点では後期選抜も同様です。中学１年生・中学2年生のうちからしっかりと定期テストの点数をとり、提出物や学校での態度、実技科目など頑張っておくことが大事です。
「一般選抜」では、国語・数学・英語・社会・理科の5教科を試験科目とし、調査書との合計点で合否を決定します。高校によっては学力検査に加えて、面接、実技検査、作文のいずれかを実施する場合があり、その結果を点数化（50～100点満点）します。また、学力検査で傾斜配点を実施する高校・学科もあります。調査書は中学1，２年生及び中学3年生の2学期までの内申点を加算した値が合否判定に使われます。科目ごとの対策については上述しておりますので、そちらもご覧ください。

学区域

平成18年度入学者選抜から、通学区域を全県一区としています。基本的にはご自宅から通える、近い高校をお選びになるかと思いますが、選択肢は単純に増えていますので、自分が希望する教育や進学実績を出している高校に向けて、より希望に合った高校を受験することが可能になったと言えます。

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