中学・高校・大学
過去問分析

Camp+では、各中学・高校・大学の過去問について、傾向と分析を詳細に解説しています。都立中・都立高を中心に最新の過去問を大問ごとに分類し、傾向が一目で分かります。


早稲田大学高等学院 2024年度NEW!

英語

〔大問A〕文法問題(適語選択・適語補充・正誤問題)〔大問B〕長文読解 〔大問C〕長文読解 〔大問D〕長文読解

Aの文法問題は適語選択、適語補充、そして正誤問題と幅広く出題された。 Bは約 600語前後で注釈なしたが、昨年度が900語前後であったため、大変短くなっている。内容は笑顔がコミュニケーションにもたらす効果についてである。 Cは約 700語。内容はコミュニケーション手段としての手話についてである。
Dは約500語で、Cとともに語彙の注釈はなく、英問英答で出題されている。内容は借金で苦しむ父を娘が借金取りから教う話である。昨年度と同様、Dの最後に自分の考えを英作文で書く問題が出題されている。近年、記述力を重視する傾向にあるので、次年度も同様に出題されると予想される。
長文に関しては、全体として内容が理解できているかを問う問題がメインである。
本校の出題ポイントは、①注釈なしの長女、②過去完了などの高校文法からの出題、③本文の適語補充の問題、④本文の表現に適するイラストを選ぶ問題、⑤単語のアクセントを問う問題。
全体として昨年度よりも易しめになったと思われるが、全体の難度が高い点は変わらず、本校に合格するには英検2級の語彙力と高1レベルまでの文法事項を抑えておく必要がある。
また昨年度では出題がなかったアクセントの問題も出たため、本校の過去問はもちろんのこと、その他の早慶系の高校などの過去問に当たり、幅広いタイプの問題に慣れておきたい。

数学

〔大問1〕小問集合 〔大問2〕空間図形 〔大問3〕関数 〔大問4〕場合の数

 大問4、小問16問構成。昨年度から1問増えた設問数であったが、ここ数年の設問数は15問前後であり大きな変化はなかった。
全体としては大幅に易化しており、7割以上得点がないと心配な出題であった。
1⃣では場合の数、平面図形、整数問題から出題があり、難度は標準レベルであった。本校の受験生なら確実に正答したい。
2⃣は空問図形から、最短距離、切断面、三角錐台の体積に関する問題であった。
(1),(2)は解きやすいものの、(3)は切断面の描き方が確実に身に付いていないと解けない難問であった。
3⃣は二次関数からの出題で、2⃣と同様に過去問演習の中でも同じような問題を解いたことがあると感じた受験生も多かったと推測される。
放物線上の点を結んで作られる台形は頻出のため、ぜひとも完答したい大問であった。
4⃣は立方体の辺上で移動する2点間の長さを考える問題。場合分けをもれなくできたかが得点差を生んだ問題であった。
(3)は本校有の確率が0になる問題で、答えに自信が持てない受験生も多かったと思われる。
(4)は計算力も問われる大学入試レベルの難問であった。
本校に合格するには、基本解法バターンをしっかり身につけたうえで、発展的な問題も学習して応用力を養う必要がある。
本校の過去問はもちろん、他の難関国私立高校の過去問演習を行い解法バターンのしっかり身に付けると同時に、時問内に確実に解ききる練習を積み重ねることが重要である。

国語

〔大問1〕論説文 〔大問2〕論説文 〔大問3〕古文

 大問構成は、長文読解2題と古文の読解1題という本校定番の出題であった。 1⃣の出典は哲学者・谷川嘉浩による『スマホ時代の哲学』(約4400字)、2⃣の出典は教育学者・池田賢市『学校で育むアナキズム』(約3200字)で、ともに近年の著作からである。
例年どおり長文読解は2題とも論説文での出題で、通説に時問を要するのも変わりがない。
そして3⃣は鉄倉初期の仏教説話『撰集抄』(作者不詳)から、中略し、例年通り400字前後に調整しての出題。
小開総数は27問で、抜き出し7問、適語補充も合め記号選択問題は15問で、 そのうち1⃣・2⃣では「適切でない・合致しない」ものを選ぶ定番の設問が7問、知識問題が4問、漢字の読み書きは1⃣・2⃣の本文からそれぞれ3問ずつの出題であり、出題の傾向として長きにわたり変化は見られな い。
本校の出題の特徴は、長文の大問2題がともに抽象度の高い論説文であり、まずはこれに慣れておく必要がある。
また、問題数の多い抜き出し問題に対処するため、通読する際に予め類似表現や対策表現を意識しつつ読み進める習慣を身に付ける必要がある。
古文は、説話物語のジャンルを中心に、多くの問題にあたることで得点額になる。
全体として、設問形式がパターン化しているので、本校の過去問をさかのぼって解き進めるのがもっとも有効な対策である。