Camp+では、各中学・高校・大学の過去問について、傾向と分析を詳細に解説しています。都立中・都立高を中心に最新の過去問を大問ごとに分類し、傾向が一目で分かります。
〔大問1〕 リスニング 〔大問2〕 対話文 〔大問3〕 長文読解 〔大問4〕 長文読解
今年度も大問4題、小問数もリスニングを除き19問の構成であった。その中で記述問題は3問となった。
2⃣は、英語教師に生徒が将来の進路について相談するという内容。内容把握、文脈をおさえた適文選択、適語補充、整序英作、時系列の把握が必要な選択問題、内容一致問題が出題された。
3⃣は、日本の野鳥についてのプレゼンテーションが題材であった。脱文挿入、文脈をおさえた整序英作、グラフを絡めた選択問題、内容一致問題などが出題された。
4⃣は、日本文化の独特な特徴についての対話文であった。文脈をおさえた適語補充、脱文挿入、整序英作、適語句選択、対話文完成問題、内容一致問題、テーマ英作文が出題された。英作文は例年同様、20語以上 40語以内という語数指定があり、アメリカに留学してホームステイをするとしたら、ホストファミリーにお土産として何を渡したいかを二つ以上の理由を含めて書くというものであった。長文が3題あるため、それぞれを13分程度で解く必要がある。
速読力を上げるためにも、語棄力の向上や早い時期から長文読解に慣れていかなければならない。また、文脈をおさえた整序英作の対策として、品詞の理解や文法事項の定着を中3の夏までに図っておきたい。
精読、速読に慣れるために本校だけではなく他の都立自校作成問題校の過去問にも取り組んでいく必要がある。
〔大問1〕 小問集合 〔大問2〕 関数 〔大問3〕 平面図形 〔大問4〕 空間図形
大問4題、小問15問の問題構成。昨年度より小問の数は減少したものの、問題量はあまり変わらない。
1⃣は平方根の計算、二次方程式、一次関数、作図、箱ひげ図。〔問1〕~〔問5〕は標準的なレベルの問題のため確実に得点したい。〔問6〕の箱ひげ図は、初めての出題だった。
2⃣は二次関数の典型的な問題。〔問1〕の格子点の問題は、原点や軸上の点も含んで数えるのかどうかの条件を読み飛ばしていないかどうかが重要。〔問3〕は公式を覚えていれば容易に解ける問題のため、確実に正解したい。
3⃣は平面図形からの出題で、三角形に関する問題。〔問1〕は共有角を持つ三角形の面積比の公式を用いれば容易に解答を導き出せる。〔問2〕は証明の問題。 問題文が少し長めだが、条件をしっかりと読み取れれば解答は導き出せる。
4⃣は空間図形の問題。生徒と先生の会話文を追わせる形式の問題は昨年度と同様の傾向であるが、昨年度よりも会話文が長くなり、文章中の空欄部分に穴埋めをする箇所が増加した。各単元の典型的な解法をただ覚えるだけでなく、なぜその解法が使えるのかを理解し、類題を解くことで定着を図る必要がある。〔問3〕は難問といえる。
〔大問1〕 漢字(読み・書き) 〔大問2〕 物語文 〔大問3〕 論説文 〔大問4〕 現古融合文
全体の構成はほとんど例年と変わらず、大問4題の出題。
昨年度は読解問題が全て記号であったが、②に書き抜きの問題が復活した。
1⃣の漢字の読み書きの難度も、昨年度と同じである。都立自校作成問題校レベルの漢字を問題集などで練習し、慣用句の漢字にも触れておきたい。
2⃣は原田マハ『リーチ先生』からの出題。例年通り人物の心情や様子、文章の表現を問う問題が小問6問で出題された。〔問3〕で先生と生徒の対話形式の抜き出し問題が出題されたが、結局は人物の心情や様子についての問題であるため、傍線前後の様子やセリフをヒントにして、選択肢を吟味し正答する訓練を積んでおきたい。
3⃣の出典は好井裕明『「今、ここ」から考える社会学』で、シュッツやガーフィンケルの理論から日常や常識について述べている文章であった。傍線部の具体化や文章の展開に関する選択問題が5問、200字作文1問が出題された。それぞれの人物の理論に対して筆者がどこに共感しているかを正確に読み取る必要がある。日頃から要旨だけでなく論理展開も意識して文章読解に取り組みたい。
4⃣の出典は鈴木日出男『万葉集入門』で、『万葉集』で自然が多く読まれた理由と和歌の表現について述べた文章であった。それぞれの和歌の表現に対する筆者の解説を正確に読み取りたい。
対策としては、八王子東や新宿などの都立自校作成問題校の過去問を中心に、問題で何が問われているのか、どれが正しい選択肢なのか、根拠をもって選べるようになるまで読解問題に取り組んでいくことが重要である。
〔大問1〕 リスニング 〔大問2〕 対話文 〔大問3〕 長文読解 〔大問4〕 長文読解
今年度も大問4題構成、小問数もリスニングを除き19問であった。その中で記述問題は4問となった。語数は〔大問2〕約800語、〔大問3〕約1000語、〔大問4〕約1200語。全大問に図・表・グラフが用いられた。〔大問2〕では、会話の流れをおさえて空所に入る語句や文を選択させる問題、指示語置き換え問題、整序英作問題、適語補充問題、内容把握問題、内容真偽問題が出された。〔大問3〕では、文脈をおさえた整序英作問題、文挿入問題、内容把握、適語補充問題、内容真偽選択問題が出題された。〔大問4〕では、文脈をおさえた適語補充問題、整序英作問題、適語句選択問題、対話文完成問題、内容真偽選択問題、テーマ英作文が出された。英作文は例年同様に、20語以上40語以内の英作文(本文で述べられているAI以外の科学的なことについて発表する内容、その理由を2つ以上必ず書くこと)が出題された。リスニングを除き大問3題のため、それぞれを13分程度で解くスピードが要求される。内容把握、文脈理解、記述問題に対応するためにも、語彙力のレベル向上を図りながら、速読できる力をつけていく必要がある。 早い時期から長文読解に取りかかり、過去問を中心に難度の高い長文の精読と速読の対策をしておく必要がある。
〔大問1〕 小問集合 〔大問2〕 関数 〔大問3〕 平面図形 〔大問4〕 空間図形
大問4題、小問17問の問題構成で昨年と同じ問題量。〔大問1〕は平方根の計算、二次方程式、連立方程式、確率、代表値、作図。いずれも標準的なレベルで確実に得点したい。〔大問2〕は二次関数の典型的な問題。〔問2〕は媒介変数表示を利用する定番ともいえるもの。できれば完答したい。〔大問3〕は平面図形からの出題で、正方形に関する問題。〔問1〕は特別角を利用することで容易に解ける。〔問2〕(1)は4点が同一円周上にあることの証明。見込む角が等しいことを使う。〔問2〕(2)は2辺の線分比を用いて三角形の面積を求める。いずれも想定範囲内の技法・内容と言える。〔大問4〕は空間図形。立方体の辺上を速さの異なる2点が動き、さまざまな立体を作り出していく。空間図形の解法セオリー通り、平面図形を取り出して考えることができれば問題ない。〔問3〕は立方体の切断に関する問題で、自力で正解にたどり着くことは容易であるが、会話文を追わせる新傾向の形式に手が止まった受験生もいたかもしれない。大学入学共通テストを見越した出題形式と思われる。対策としては、各単元の典型的な問題を偏りなく解けるようにすることが必要である。PERSPECTIVE内の例題の解法を理解し、 類題を解くことで定着を図る必要がある。秋以降には都立自校作成問題校の過去問を解くとともに、私立MARCH附属の過去問にも取り組むことで対策につながる。
〔大問1〕 漢字(読み・書き) 〔大問2〕 物語文 〔大問3〕 論説文 〔大問4〕 現古融合文
大問構成は4題で、小問は26問。読解問題はすべて記号問題であった。〔大問1〕の漢字の読み書きの難度は昨年と変わらず。確実に点数をとっておきたい問題。〔大問2〕は、まはら三桃「白をつなぐ」から小問6問での出題。駅伝大会中に起きたアクシデントを解決した湊が海人や父に向ける感情、登場人物の 動作や会話の意図を読み取らせる問いが出題された。文章中の登場人物の場面ごとの様子を正しく読み取りながら、選択肢の取捨選択を正確に行っていく読み取りが必要になる。〔大問3〕は、 藤田正勝 「哲学のヒント」から200字作文を含む小問6問での出題。「私」という存在を、複数の哲学者の考えを引用し、検討して最終的な筆者の結論に至る文章。デカルトの思想は他の入試問題でもよく目にするので、事前知識があると解きやすい問題も含まれて いた。作文問題は点線部の内容を踏まえて作成するもので、比較的自由度の高い作文であった。〔大問4〕は、藤田真一「俳句のきた道」から小間6間での出題。芭蕉の俳諧論がテーマ。芭蕉の弟子たちについての内容も組み込まれながら文章が進んでいく。芭蕉の俳諧論は都立共通問題や他の都立自校作成問題でも頻出のため、芭蕉の俳諧論が出たときは内容を頭に入れておくと良い。本校を受験する場合は、まずは共通問題にて正しい選択肢を選 べるようなトレーニングを行う。80点から90点くらいの安定した得点が取れるようになったら、他の都立自校作成問題を精力的に取り組むことで読解力の基礎や得点力を磨いていく必要がある。